2006年12月16日

Wikipedia 歳末助け合い

アユタヤの遺跡のライトアップ

 Wikipedia に「歳末です。ウィキペディアにご支援を!」という一文が表示されるようになりました。全世界で自由に使える百科事典と、メディアのストック(commonsには1,030,000件以上の自由に使えるデジタル素材がある。)は、今ではインタネット上で非常に大きなポジションを占めている。

 公平性や正確性、普遍性にはまだまだ遠いけれど、ちょっとした調べものをしたり、メディアを利用するにはとても便利で、ローレンス・レッシグ教授の云うようにイノベーションを阻害しない、むしろ発展させる取り組みは、いわゆる発展途上国にとって非常に重要なことだ。

 発展途上という言葉にいろいろな角度から引っかかる部分もある。先進国といわれる国々が盗み、真似のし合いで発展させてきたことと同じことを途上国を行うことができない。確かに著作権というのは大事なものであるが、(発展する)チャンスを奪ってしまうのはよろしくない。

 Wikipediaの取り組みは少なくとも、素材を自由に使えるという点で途上国を置き去りにしない。そういう点が好きなのだ。

 Wikipedia 自体に色々と非難が無い訳ではないが、他に同じようなことを全世界に向けて展開しているサービスはない訳だ。

 ちなみに、自分はウィキペディア財団に毎月$10の寄付をしている。何事にもサービスには金がかかる。無料でできるものにも原資はいるし、実際の運営者も霞を食べて生きている訳ではない。とかくサービスというのは安く見過ごされがちだ。それを忘れないための出資なのである。

 12/18にはメッセージが "自由にアクセスできる知識の贈り物のためにご支援を!" に変わっていた。

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