2018年5月29日

よろしいおあがり を、よろしいおあがりなさい、よろしいおあがりでした という違和感


京都あたりの風習らしいのだが「いただきます、ごちそうさま」に対してご飯を作った者が「よろしいおあがり」を返すという文化があるそうな。

随分前にそれを言う人がいてへぇ〜と思っていたのだが、ここ何年か前から義母がどこかで話として仕入れてきたらしくて食後に「よろしいおあがりなさい」と言い始めて違和感に苛まれている。

理屈っぽいのだが、そもそも「いただきます、ごちそうさま」って山の神に対する言葉とされていてご飯を作ってくれた人に対して云っている訳ではないのだ。だからご飯を作った人もいただきますと言う訳。儀礼なのである。

それに対して「よろしいおあがり」というのは「よく食べられましたね」という意味で第三者的に「よろしいおあがりで」と言ってる訳だが「よろしいおあがりなさい」なんて言っちゃうと完全に主観的の世界になっちゃって世界観とズレちゃってると思うのだ。そもそも「おあがり」と「なさい」を繋げるのは日本語的に変だ。

そういうことが通じない(昔から言ってると主張するし)相手なので直接的には言わないけど、まぁムズムズしている訳だ。


こういう自然との対峙から生まれてきて根付いた文化が日本人の精神性につながっていて独特の文化となっているのだが、それが具体的にイメージできる対象としていつまで続くんだろうかとちょっと心配になる。

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