KOBE トアロードクラフトアートフェア 2008で、ガラス細工の実演がなかなか面白く、自分的にはかなり新しい発見であった。まず、ガラスに金属を蒸着させるという技術が面白い。また、ガラス工芸が重力を使って造形するということが分かったのが目から鱗だった。
まず、蒸着させる技術であるが、下の写真の右手に持っているのが金の付いたガラス棒だそうです。これを左手に持ったガラス目掛けて酸素バーナーの火力で吹き飛ばし、蒸着を行うとのこと。
そのあと、焼きなましのようにバーナーで炙って色に変化を付けるそうです。
この後、ガラスチューブのお尻の部分にガラスを盛り上げ、熱を加えて盛り上げたガラスの重みを使って蒸着した金属を押し下げていきます。
何故ガラスの中にガラスが入り込んでいるのか、よく考えてみると想像しがたいのですが、作成過程を見ると、その仕組みの合理性に驚きます。
上の写真は最後の工程で、ガラスの前後を付け替えて、内側に入り込んでいたガラスを包んでいたチューブを取り除いたもの。よく考えられています。
内側に入り込んだガラスを接写するとこんな感じになります。半透明の金属光沢と淡い色合いが綺麗で惚れ惚れします。
こういう技を組み合わせると、ガラスの中にクラゲを形作ることも可能なのだそうです。
強引な技ではなく、あくまでもガラスの重さを使って形を作り出すというところに非常に感銘を受けたのでした。
今回、じっくり作成過程を見せていただいたのが、"
aquarius" オクムラタケヒサ氏。こんな色のペンダントトップが欲しいというお願いを聞いていただいて、7つも作成していただいたうえに、子供に興味に付き合っていただき、写真も一杯撮らせていただいて感謝感謝です。
ちなみに、オクムラ氏の得意なのは、髑髏の造形だそうで、ハーレー関係のイベントによく出展されているそうです。
2010 best beads show FLAME OFF(アメリカ)優勝 とのこと。おめでとうございます!