2010年1月15日

三葉虫の謎—「進化の目撃者」の驚くべき生態

アンモナイトの化石

 「三葉虫の謎—「進化の目撃者」の驚くべき生態」という本を読んでいる。これは面白い。

 日本人には馴染みが深いと思われるが、カンブリア期に起こった系統分化の一大発展(カンブリア爆発)によって進化の大実験が繰り広げられた!という話。

 NHKの「生命40億年はるかな旅」という特集でも取り上げられたので、アノマロカリスだとか、オパビニア、ピカイアといった奇妙な動物の名前を覚えている。ピカイアはカンブリア爆発を生き残った脊椎動物の祖先で、現在のナメクジウオの祖先であると紹介されていた。
ナメクジウオ(蛞蝓魚、Japanese lancelet) Branchiostoma belcheri (Gray, 1847) 動物界(Animalia) 脊索動物門(Chordata) ナメクジウオ綱(Leptocardia) ナメクジウオ目(Amphioxi) ナメクジウオ科(lancelets) ナメクジウオ属(Branchiostoma)   下関市立しものせき水族館 海響館にて

 ところが、という話が書かれていてとても面白い。バージェス頁岩以外からも沢山の奇妙奇天烈な生き物の痕跡が見つかっており、進化の大爆発や大実験はなかった、実際には緩やかな通常進化が起こっていたであろうと紹介されている。Wikipediaなどで周辺情報を確認すると、ピカイアも脊椎動物の祖先ではないという説が主流になっているようだ。

 へぇー、と感心すると同時にこういった情報や知見の革新を自分の中で確認いこうかと、ちょっと途方に暮れる。なにか科学雑誌を購読しようかな。

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