2005年8月1日

クロアナバチの子育て

 宮崎の「こどものくに」という遊園地を早朝にぶらぶらと被写体を探していたら,歩いた後を黒い物体が落ちるように立ち木の下に飛んでいったので,何だろうと見てみると,大きなウマオイ(frog_headさんに教えていただいた。)を抱え込んだ蜂がいました。3センチくらいはある,かなり大きな蜂です。
 この手のジガバチなどの蜂毒は捕まえた獲物を生きたまま保存するための麻酔用なんで,恐くはないんですが,流石に大きいので迫力満点です。

 ネットで調べてみると,この蜂は「クロアナバチ」という蜂のようです。主にバッタを捕らえ,昆虫などを麻酔をかけて生かしたまま幼虫の餌にする蜂としては,ジガバチと並んで一般的な蜂なんだそうです。

キリギリスを捕らえたクロアナバチ。これから巣に持ち込んで生まれてくる子供の餌にします。キイロスズメバチぐらいの大きさで,迫力あります。

 蜂は直接巣穴に獲物を運び込まず,一旦離れたところに置いて様子を窺っているようです。15センチほど離れたところにあるのが巣穴です。写真には写っていませんが,もう少し左側にもう一個穴が開いています。この蜂は寄生蜂の目を眩ますために偽穴というものを複数掘るのだそうです。
 獲物に麻酔をかけて生きたまま幼虫に食べさせる蜂が寄生蜂によって自らが生きながら食べられる可能性があるとは,厳しい世界です。

獲物を捕らえたクロアナバチと,運び込もうとしている巣穴。

 暫くして,いよいよクロアナバチが獲物を巣穴に運び入れようとしますので,アップで撮影しようとカメラを近づけたら,どうも警戒領域に入ってしまったらしく,蜂は体当たり攻撃を仕掛けようと飛んできました。寄生蜂の事もあり,巣穴に獲物を運び入れる瞬間はとてもナーバスになるようです。

 一旦巣穴の前に獲物を置いたまま巣穴に潜り,こちらの出方を窺っているようです。穴の中からこちらをじっと見ています。

獲物を巣穴まで運んで来たクロアナバチ。この瞬間は警戒心が強くなるらしく,近づきすぎると威嚇されます。

 結局この後クロアナバチの行動に進展がなかったので,あまり邪魔せず立ち去ることにしました。

 いや,なかなか面白いものが見れました。宮崎は市街地でも自然界と近くて面白いところです。

 このほか,ホテルの8階の窓にショウリョウバッタが止まっていたり,蜘蛛がたくさんいたりとなかなか虫関係は充実してました。流石は宮崎。

ホテルの8階の部屋の窓に張り付いたショウリョウバッタ。どうやってこんなところまで飛んできたのか不思議。
ホテルの窓に巣を張っていた蜘蛛

Trackbacked to [四角写真倶楽部] [photo people*] [インセクトピープル]

Tags:

0 件のコメント: