2007年1月31日
2007年1月30日
枝葉末節の雑学百科と化すのか? Wikipedia
日本人というのは、物事を客観的に見るのが不得意なのではないかと、Wikipediaに接していると強く思う。英語版などを読んでいると、生きものの全体像を網羅的に書き込んでいるものが多いのだが、同じ項目の日本版を読むと内容が乏しく、しかも力を入れるところが枝葉末節の事ばかりというものが多い。自分は積極的に記事の執筆に関わるつもりは無いのだが、あまりにひどいものを見ると一言書きたくなる。
ゾウ - Wikipediaのページは、我慢ができなくなった例だが、なんと、ゾウがトラとライオンに対し憎しみを持って成長すると書かれているのだ。
[[トラ]]や[[ライオン]]などは、時にゾウの成獣すら殺し子はしばしば捕食される。その為、ゾウはこの二種に憎しみを持って大人になると言われる。
Wikipedia contributors. ゾウ [Internet]. Wikipedia, ; 2007 1月 29, 10:48 UTC [cited 2007 1月 29]. Available from: http://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=%E3%82%BE%E3%82%A6&oldid=10315422.
んー、これではトラとライオンが同一地域に棲んでいて、ゾウは両方から狙われているという内容になる。アフリカゾウにトラが襲いかかることもありえないし、アジアゾウにライオンが襲いかかることも無い(インドにライオンは生息しているけど、トラの生息地とは重複しない。)ので、上記の項目は削除した。
他の項目でもこのようなどっちの動物が強いの弱いの、何匹食べられただの、本筋から離れた枝葉末節の雑学的な内容が散発的に書かれていることが多くて閉口する。
日本人はどうしてこうも、どっちが強いかなどという話題が好きなのだろうか。実は日本人はとても残虐性志向が強いのではないかと思ってしまう。
また、それを動物の特徴として、そういうことを書きたがるというのがよく分からん。雑学が書きたいのであれば、せめてお尻に持ってきてくれと思う。わざわざ生物の特徴に書きなさんなと言いたい。
結構役に立ってる Taxonomy hierarchy database
Taxonomy hierarchy with Photograph というページを作って、ボチボチと生物の分類を調査して登録中。やはり体系立てて整理すると、いろいろ間違いが見つかるので手直しをしているのだけれど、参考にさせていただいているいろいろなページで記述の間違いがあることを発見してしまう。これまでに学名の表記間違いを2件見つけて連絡したのだが、今日はWikipediaで結構ひどい間違いを見つけてしまった。
チョウザメ - Wikipedia というページで、分類の記述そのものが間違っていた。学名の表記はラテン語なのだが、意味なんて分からないから脳に解析指令が行ってないんだろうな。
流石にデータベースで管理するようになると、分類の取り扱いの間違いは発生しにくくなる。科+属+種の組み合わせさえ間違いがなければ、その科が含まれる目、そのまた目が含まれる網、そのまた網が含まれる門、そのまた門が含まれる界という風に順を追ってデータを絞り込んで行く。上位の分類に行くほど数は少なくなるので間違いは発生しにくい。e.g.ヘラチョウザメ
ただ、亜網や上科などのサブカテゴリー化を追おうとすると、後から対応するのは死ぬほど大変。ちゃんと最初から生物の分類を理解していないと設計できない。本職でこういうことをやろうと思うと大変だなぁと思う。趣味なら適当にやり直しも可能だが、本職だとやり直しが許されないケースも多いだろう。大変だなぁと思うと同時に、NCBIのやっていることは凄いなぁと心底感心する。
2007年1月29日
2007年1月28日
Access より ASP の方が楽チンじゃないかと
Accessを使った簡単なデータベースづくりを頼まれたので、ちょいと作業していたのだが、どうもAccessは使いにくい。同じ時間を掛けるのであれば、IISを使ってASPで作業した方が楽チンのような気がする。Accessを使うと、いろいろ補助機能が充実しているとは思うのだが、最近は使っていて(作っていて)楽しいと思ったことがほとんど無い。
あとのメンテナンスとか考えると、システムがこけた時が大変なのだが、逆にそれをこけない様にカバーし、システムの面倒を見ることで全体の作業効率を上げるというのが本来の姿ではないかと思う。どうも、IT関係は手軽に使えるという点だけ見られて誰でもできるような錯覚に陥りがちだと思うが、キチンとした専門化は必要だと思うな。
つらつら。
2007年1月25日
データベースは日頃の鍛錬が不可欠
2007年1月24日
いろいろ あがいてみる
あれやこれや、しないといけないことが散在しているのが時間が無い最大の要因だ。落ち着きたいが、まだまだ忙しくなりそうだし、仕事の量も増えまくりそうだ。勘弁して。
ボツボツと生物の分類一覧を作ってみた。http://opencage.info/pics/taxonomy.asp
突貫工事で、まだまだブラッシュアップが必要な部分が山盛りであるが、方向性だけ付けておこう。11時に家に帰ってから4時間で作ったのでこんなもんだろう。もっと生産性をあげられるようにがんばろう。
2007年1月22日
VMware の Vmotion が凄い。
2007年1月18日
仮想マシンの泣き所
仕事場に内部向けのwebサービスを構築する予定で、いろいろ物色中。サーバー(サーバと書くのもなんだか気持ち悪いので、サーバーと口語表現)は管理ポイントを少なくするために、RAID5か、RAID6で障害耐性を持たせて、マルチCPUと16GB(4GB*4)ぐらいの機械に仮想マシンを複数台動かす構成にする予定。バックアップはストレージ専用マシンで、定期的にスナップショットを取ったり、MySQLのレプリケーション機能を利用する予定。MySQL専用、Mediawiki専用、Windows2003 をそれぞれ仮想マシンで稼動させて、必要に応じて仮想マシンを追加するという感じで考えていて、たまたま知り合った大手のシンクタンク系の人を通じてSIerに見積もりを用意してもらっている。
今日、SIerから連絡があって、データベースサーバーと、メールサーバーが同居するのはトランザクションに掛かる負荷が大きいので構成を悩んでいるという電話が入った。メールはSMTP用にしか使わんし(場合によっては不要だし)、データベースといっても、ほぼオンメモリで動ける範囲の規模しか想定してないし、そんなに大きな負荷になるかなぁ?というのが正直なところ。普段、MySQLを使っている限りでは、メモリーさえタップリ使わせてあげれば遅くて困ることはないなぁ。
とはいうものの気になることが無いわけではなく、ハードディスクへのアクセスというのが結構仮想マシンのパフォーマンスの足引っ張りをするんじゃないかと思う。先日、OpenSolarisのZFSというファイルシステムで遊んでいたのですが、RAID5構成を面白がって、仮想マシンで1GBのハードディスクドライブを8個ほど作って、徐々にRAIDを組む台数を増やしていくという実験をしてみた。最初は2台のストライピングから初めて、最後は8ドライブでRAID5してみた訳であるが、RTAIDを組む台数が多くなればなるほど、ディスクアクセスが遅くなっていくので、???と頭を捻っていたのだが、よく考えると、リアルなハードディスクのアクセスが、RAIDの同時書き込みに追い付かないんだろうな。
なので、複数の仮想マシンを運用する場合は、なるべくハードディスクにアクセスさせなかったり、同時に稼動しないようにさせるのがパフォーマンスアップのコツなのではないかと思う。
仮想マシンは本当に便利で面白い。なんとか使い慣れてみたいものだ。
2007年1月16日
ハコフグ
ハコフグは可愛い。ちまちまと泳ぐ姿を見ていると本当にほのぼのとした気持ちになる。
上から、コンゴウフグ(Lactoria cornuta)、ホワイトバード・ボックスフィッシュ(Anaplocapros lenticularis)、オーネイトカウフィッシュ(Aracana ornata)。
2007年1月15日
動物園・水族館巡り計画
Familia Name List というのは、サーバーの負荷を無視した馬鹿なページだ。生き物の科名(Family)毎に、学名を確認した生き物に関する写真を一覧で表示する。本当はもう一つ上位の階層の目(Order)の分類も取り入れたいのだが、データベース設計時に少々配慮が足りなかったので、実現できないでいる。また何とかしたいと考えているのだが、いつできるかは不明。できない可能性も大いにあり。
分類というのは数が揃うと面白い。生き物の写真を撮り溜めて公開したって、そんなに世間の役に立つ訳ではない、完全に個人的な楽しみだ。傍から見たらしょうもないことに無駄にエネルギーを費やしているように見えるかもしれないが、これはこれで個人的には非常に面白いのだ。
生き物の分類をまとめているページはたくさんあるのだが、Familia Name Listのように、学名と写真が網羅的に表示されるというページは全く無いような気がする。予備知識が無い状態で生き物をブラウズして、似たものを探し、大きなサイズで確認できるというのは結構重宝するのではないかと思う。
本当は参考になるページや参考にしたページ、ちょっとした説明書きなども加えたいところなのだが流石に時間が無い。
いろいろと生き物に関する情報を見ていると知識で知っていても実物を見たことの無いものがいかに多いかということを痛感する。できることなら全国の動物園や水族館を廻ってできる限りの生き物の写真を集めてみたいものだ。無駄だろうが、なんだろうが、一度そういうバカなこともしてみたい。
2007年1月14日
キングペンギン(Aptenodytes patagonicus)
海遊館のイベント広場で雪遊びとペンギンパレードが開催されるというので行ってきました。ついでに、海遊館にも入りたいところなのですが、冬場はすごい入館者が多いようなので、今回はパス。パレード待ちのキングペンギン(Aptenodytes patagonicus)を撮影してきました。
姿がかわいいキングペンギンですが、間近に見ると嘴もかなり鋭いし眼が怖い。特に眼は表面に透明な膜が被っていて、見た目の印象が普通の鳥類と違い、爬虫類に近いような感じです。コウテイペンギン(Aptenodytes forsteri)とほぼ同じの、あの独特の色の組み合わせはどういう必要性があってああなったのか、とても不思議。
2007年1月11日
怒れるマダコ
先日、須磨海浜水族園でマダコ(Octopus vulgaris)の写真を撮っていたら、オートフォーカス補助光を当たるのがとても嫌だったらしく、ものすごい不機嫌になられてしまいました。
体表の突起が徐々に隆起し、眼の上には角まで生えてきて、挙句の果ては腕をうねうねと動かしだして、まるで襲い掛かってきそうなほど、なんとも怖い雰囲気になっていました。
AF補助光を当てることで、マダコにはかなりのストレスを与えてしまったと思う。タコは知能の発達している生き物なので、こういう外的刺激を簡単に無視できないのかもしれない。すまんことをした。
登録待ち写真1000枚以上
2007年1月9日
大閘蟹 = 上海蟹 = チュウゴクモクズガニ = Eriocheir sinensis
今日は憧れの生き物に会うことができた。出会った場所は六甲アイランド。買い物に出かけて、新しくできた「群愛賓館」という老香港酒家系列の中華料理屋で昼飯を食べることにしたのですが、受付のブースに目をやるとなんとも見慣れないものがあったので、まさかと思って近づいてみると、これがタッパーウェアの生簀に入れられた上海蟹だったのです。
中華料理の王様というか、帝王というか、中国人なら誰でも熱狂的に食べたがるという冬の味覚なのですが、如何せん高い。料金を見てみると、なんとオスが一匹8400円、メスが9450円という金額ですから、目の前に何匹か積んで堪能するまで食べようなんて、夢のまた夢ですね。ああー、中国にグルメ旅行に行きたいなぁ。
ちなみに、飲茶のバイキングを一人3000円、2-6才の子供は1000円で食べたので、3人家族で7000円も昼飯に使うことに。なんともエンゲル係数の高い家計だことだ。それでもオス一匹が食べられる金額ではないのだが。
さて、生き物としての上海蟹ですが、和名を「チュウゴクモクズガニ」といい、日本のモクズガ二の近種に当たります。英名はなんとも可愛く Chinese Mitten crab 。中国では、「大閘蟹(ダージャーシエ)」という呼び方が一般的なのだそうです。
日本のモクズガによりも水質の悪化に強く、もし国内で繁殖してしまうと在来種を脅かす危険性があるので、国内への生きた個体の持込が厳しく規制される特定外来種に指定されている。東京のお台場で生きた個体が捕まったことがあるらしいが(野生化している?)喜んではいけないのだ。では、なんで店頭にいるのか不思議であるが、国内で養殖しているところがあるのだとか。
いろいろな背景が分かって面白かったが、次はぜひとも賞味をしてみたいものだ。
2007年1月8日
学名調べ
生き物の学名を調べるというのは結構骨が折れる作業なので、最近写真の登録ペースがかなり遅くなっている。学名を調べていて一番困るのは、取っ掛かりがないと何も前に進まないことだ。特に最近は、種名だけではなく科名と英語名も一緒に調べているので、繰り返し、繰り返し検索する作業にかかる時間が膨大だ。
今日は須磨海浜水族園のアマゾン館で撮影した魚を調べていたのだが、なかなか便利なサイトを見つけた。
最新の分類について(おさかなマガジン)。このページのリファレンス:FishBase。多分魚に関してはほぼ網羅されているという充実ぶり。しかもややこしい同種同名(シノニム)の管理までされているのだから素晴らしい。
上の写真は、アマゾンの人食い鯰と呼ばれている「ジャウー」ですが、展示パネルではPaulicea luetkeni となっていますが、最新の学名は (Zungaro zungaro)のようです。この情報にたどり着くまでにどれだけ時間がかかったか...。
その後見つけたのが、DNA Data Bank of Japan のTaxonomy Retrieval Systemとその元データであるNational Center for Biotechnology Information の NCBI taxonomy databaseの学名一覧。これは学名のデータベースそのものがFTPで提供されていて、毎週月曜日の朝2時(現地時間)に更新されるということまでしているようだ。凄い。これを自分のサイトに取り込んだら面白いだろうなぁとちょっと考えてしまう。
あと、これは凄いと思ったのが英語版のWikipediaにある「Spider taxonomy#Table of Families(クモの分類#科名テーブル)」という項目。いったいどんな人が作ったのだろうか。Good job!過ぎて言葉がありません。しかも整理の仕方が綺麗で見やすい。素晴らしいです。
などと、面白がっていたらもう1時半を回ってしまった。あと、いくつか写真を登録してから寝よう。
2007年1月6日
去らば、Zeta OS
先日動かなくなったXPを格納していたハードディスクには、Zeta OSも入れてあったのだが、結局見殺しにした。正確に言うとXPがセーフモードでしか動かないので、本来なら Zeta OS が主役大抜擢である。
ところがそうはしなかった。いい機会だとばかりに放り出してしまった訳だ。インストールディスク自体も友人に無償譲渡しており、再度試すこともないだろう。
ああー、夢に満ちたOS、BeOS の末裔である Zeta OS にはマルチプロセッサーがこれから盛り上がるという勢いの中で、どんどん規模の縮小が進んでいる。
早過ぎたOSなのか、呪われたOSなのか、そこら辺はわからないが、OSそのものを人の様に喩えるならば「悲運のOS」というところか。とにかく、Zeta OSからは手を引いた。さらばだ!
WindowsXP 再インストール
一昨日の朝に,WindowsXPがセーフモード以外では立ち上がらなくなってしまった。こういう時にデータが内蔵しているハードディスク内にあるとデータを吸い上げるのに一苦労だ。今回はセーフモードでネットワークが使えたので助かったが,OS自体が立ち上がらない状況では非常に厳しいものがある。
OSの再インストールを機に,Ubuntu Linux に全面移行しようかとも考えたのだが,よくよく考えてみると Linux で立ち上がらなくなった場合の復旧方法を知らないので,運が悪ければトラブル即データの放棄ということになり,安定性を求めているのに,こけたら一巻の終わりという情けない運用になってしまうので,結局は,XPを使い続けることに。
Linuxがメインになる日は来るのだろうか,ちょっと自信がなくなってしまったのであった。
OSの再インストール用に,ハードディスクを買ったのだが,250GBが8100円とは安くなったものだ。もう直ぐ1TBのハードディスクも発売されるらしいが,それでも$399程度らしい。凄い時代になったもんだ。
2007年1月3日
ヤドクガエル(Dendrobates)
須磨海浜水族園で好きなところは、ずばりアマゾン館だ。ここだけは両生類や爬虫類が混在していて、動物好きにはちょっと気合が入る面白いところ。
アマゾン館に入ったら直ぐに出迎えてくれるのが、アイゾメヤドクガエル、キオビヤドクガエル、セマダラヤドクガエル、ミドリヤドクガエルの毒々しい蛙の面々だ。こいつらは体内に毒を持っているという安心感からか、とてもノンビリとした様子でなかなか愛嬌があるのが特徴だ。写真も撮りやすいのでとても贔屓にしている。
ヤドクガエルに安心感をもたらす毒であるが、実は体内で生成するものではなく、蟻を捕食した際に体内にそれが持っている毒を体内に取り込んでいるそうだ。なので、飼育下での繁殖個体に現地の蟻を食べさせていない限りは、毒を持たない、ボップでキッチュな可愛い蛙になります。
気軽に飼えるようになるというのは一方で嬉しくもあり、一方で納得しかねる部分もあり、複雑な心境だ。
生きものとしての「ヒト」を説明するのに「強さ」を言及する必要性はあるのだろうか?
いや、困った。年末から年始にかけて厄介事を作ってしまった。Wikipediaに「ヒト」という項目がある。生物としての「ヒト (Homo sapiens)」について説明する項目なのであるが、その中に
「ヒトの強さ」について記述されている。
ヒトの強さ
ヒトの身体能力について、往々にして「か弱い体を知能で補っている」といった評価がなされることがある。しかし、何をもって弱いとするかの判断については、妥当と思われる場合も、必ずしもそうではない場合もある。また、仮定や前提とする条件などによって考え方も大きく変わる。
ヒトは強いとする説
「ヒトは強い」ということについて考えるとき、まずその体格について言えば、ヒトより大きく強いものは多いが、ほ乳類全体の比較で見れば明らかに大型の部類に属する。瞬間的な跳躍や高速には乏しいが、持続力はかなり高い。特に長距離移動に関しては、水準を越えるものである。徒歩で長距離を移動する能力がヒトの現在の(過大な)繁栄に寄与したとさえいえる。また、角や牙はないが、これはむしろ手などの普遍的な応用が利く形に進化したと考えるべきであろう。
ヒトは角や牙は持たないが、大脳の発達によって得たとされる道具を使用する。このことは重要で、棒1本あれば状況は大きく変わる。アフリカのマサイ族は成人の儀式で槍1本でライオンと闘うなど十分太刀打ちできると言われる。また同様の例として、ヒトは石器を発明してそれを付けた飛び道具(槍、矢など)を発明したことによって、肉食獣の襲撃にも立ち向かうことができるようになったことなどもある。さらに群れで行動することで、マンモスやナウマンゾウといった大型動物に対する戦術的な狩りができるようになるなど、むしろ強力な捕食者の位置にあったと考えてもよいとする説もある。
もっとも、偶然ながら素手で猛獣を倒したエピソードもニュースとしてよく知られるところである。たとえば、2005年7月22日に報道された、ケニアでヒョウの口に手を入れ舌を傷つけ殺した73歳のヒトや、2003年10月16日報道の、クマを巴投げした63歳のヒトなどである。
ヒトは弱いとする説
「ヒトは弱い」ということについて考えるとき、ヒトは実際に毛が薄くて皮膚が露出している体は傷を負いやすく、角や牙なども持たないので、攻撃力・防御力に欠けるとは言える。
また、防御面においては、他の大型生物と戦ったときには逃げることしかできず、相手が瞬発力のある動物(チーター、ライオン等)だと逃げ切れないままに捕まってしまう。これについてはヒトの大脳が他の動物に比べて発達した代わりに小脳が退化したからであるという説がある。これは、ネコが体よりも高い位置に飛び乗ったりあるいはそこから飛び降りることが自然にできるのに対して、ヒトはできない。このことなどから、傍証ではあるが小脳は退化したと考えられている。ヒトが他の動物よりも弱いという考え方は、道具を持たずに猛獣と戦った時に負けることが多いことから考えられるが、これは道具を持たないという条件の下でかつ、戦う相手が限られた猛獣の場合だけである。
生きものが他の生きものに対して強い・弱いと論ずるのは無意味なことだ。何故なら生きものは食う・食われるの関係があったとしても、強い弱いとは関係ないからだ。インパラがライオンに食べられるのは、インパラがライオンより弱いからではなく、それが食料となるからだけである。種として見た場合は結果として共存している訳で、引き分け勝負を繰り返している訳だ。
強い・弱いという表現は分かりやすいが、生物間の関係を適切に表現しているものではない。
他にも瞬発力が低下したのは小脳が退化したからという説があるという点や、生物としての能力ではない、ヒトの社会性による強さ(狩り)についての言及している部分があり、ヒトという項目の中にあるべき内容ではないと考えて、ザクッと削除した。
結果としては、自分の口下手さがよく分かることになった。論旨を主張できないのだな。不必要であるという事を簡潔に説明することができない、言葉を組み立てられないのだ。必要であるという意見に「まぁ仕方がないかぁ」と思ってしまう自分がなんとも頼りない。
この内容が不必要と考えたのは、生きものの世界というエコシステムのなかで、人間だけを特別扱いしたくないという気持ちが強く、他の生きものとヒトとを同列に捉えたいという気持ちが強かったのだろう。
とりあえず、この件は差し戻した。比較のために、英語版のWikipediaの項目を見ると、なんともコンパクトによくまとまっているものだと感心する。日本版だと、発生とか幼児期の記述が欠落しているようだ。
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