生きものとしての「ヒト」を説明するのに「強さ」を言及する必要性はあるのだろうか?

神戸市立博物館玄関前のロダンの彫刻 カレーの市民のお一人

 いや、困った。年末から年始にかけて厄介事を作ってしまった。Wikipediaに「ヒト」という項目がある。生物としての「ヒト (Homo sapiens)」について説明する項目なのであるが、その中に
「ヒトの強さ」について記述されている。

ヒトの強さ

ヒトの身体能力について、往々にして「か弱い体を知能で補っている」といった評価がなされることがある。しかし、何をもって弱いとするかの判断については、妥当と思われる場合も、必ずしもそうではない場合もある。また、仮定や前提とする条件などによって考え方も大きく変わる。

ヒトは強いとする説

「ヒトは強い」ということについて考えるとき、まずその体格について言えば、ヒトより大きく強いものは多いが、ほ乳類全体の比較で見れば明らかに大型の部類に属する。瞬間的な跳躍や高速には乏しいが、持続力はかなり高い。特に長距離移動に関しては、水準を越えるものである。徒歩で長距離を移動する能力がヒトの現在の(過大な)繁栄に寄与したとさえいえる。また、角や牙はないが、これはむしろ手などの普遍的な応用が利く形に進化したと考えるべきであろう。

ヒトは角や牙は持たないが、大脳の発達によって得たとされる道具を使用する。このことは重要で、棒1本あれば状況は大きく変わる。アフリカのマサイ族は成人の儀式で槍1本でライオンと闘うなど十分太刀打ちできると言われる。また同様の例として、ヒトは石器を発明してそれを付けた飛び道具(槍、矢など)を発明したことによって、肉食獣の襲撃にも立ち向かうことができるようになったことなどもある。さらに群れで行動することで、マンモスやナウマンゾウといった大型動物に対する戦術的な狩りができるようになるなど、むしろ強力な捕食者の位置にあったと考えてもよいとする説もある。

もっとも、偶然ながら素手で猛獣を倒したエピソードもニュースとしてよく知られるところである。たとえば、2005年7月22日に報道された、ケニアでヒョウの口に手を入れ舌を傷つけ殺した73歳のヒトや、2003年10月16日報道の、クマを巴投げした63歳のヒトなどである。

ヒトは弱いとする説

「ヒトは弱い」ということについて考えるとき、ヒトは実際に毛が薄くて皮膚が露出している体は傷を負いやすく、角や牙なども持たないので、攻撃力・防御力に欠けるとは言える。

また、防御面においては、他の大型生物と戦ったときには逃げることしかできず、相手が瞬発力のある動物(チーター、ライオン等)だと逃げ切れないままに捕まってしまう。これについてはヒトの大脳が他の動物に比べて発達した代わりに小脳が退化したからであるという説がある。これは、ネコが体よりも高い位置に飛び乗ったりあるいはそこから飛び降りることが自然にできるのに対して、ヒトはできない。このことなどから、傍証ではあるが小脳は退化したと考えられている。ヒトが他の動物よりも弱いという考え方は、道具を持たずに猛獣と戦った時に負けることが多いことから考えられるが、これは道具を持たないという条件の下でかつ、戦う相手が限られた猛獣の場合だけである。


 生きものが他の生きものに対して強い・弱いと論ずるのは無意味なことだ。何故なら生きものは食う・食われるの関係があったとしても、強い弱いとは関係ないからだ。インパラがライオンに食べられるのは、インパラがライオンより弱いからではなく、それが食料となるからだけである。種として見た場合は結果として共存している訳で、引き分け勝負を繰り返している訳だ。
強い・弱いという表現は分かりやすいが、生物間の関係を適切に表現しているものではない。

 他にも瞬発力が低下したのは小脳が退化したからという説があるという点や、生物としての能力ではない、ヒトの社会性による強さ(狩り)についての言及している部分があり、ヒトという項目の中にあるべき内容ではないと考えて、ザクッと削除した。

 結果としては、自分の口下手さがよく分かることになった。論旨を主張できないのだな。不必要であるという事を簡潔に説明することができない、言葉を組み立てられないのだ。必要であるという意見に「まぁ仕方がないかぁ」と思ってしまう自分がなんとも頼りない。

 この内容が不必要と考えたのは、生きものの世界というエコシステムのなかで、人間だけを特別扱いしたくないという気持ちが強く、他の生きものとヒトとを同列に捉えたいという気持ちが強かったのだろう。

 とりあえず、この件は差し戻した。比較のために、英語版のWikipediaの項目を見ると、なんともコンパクトによくまとまっているものだと感心する。日本版だと、発生とか幼児期の記述が欠落しているようだ。

コメント

Sekizuka さんのコメント…
「社会性による強さ」はハチなどもあり得るので自然界でもあるんじゃない?
しかし、「強さ」ってのがわからんな(w
OpenCage さんの投稿…
「強さ」というと本当にいろんな見方ができますから,簡単に説明できないものですね。また,生き物に「強さ」という尺度は似合わないんだよという意見の説明は難しいですね。
 まだまだ修行が足りんと自覚しました。

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