最近は金欠なので、やたら本を借りて読んでいる。飯関係で選んだのが、内澤旬子著「世界屠畜紀行(せかいとちくきこう)」という本。こういう不条理っぽい話を知識として知るのは大好きなので、面白い内容だった。
思い起こせば、小学校6年の時に、週刊朝日百科の「世界の料理」だか「世界の食べもの」で、ヨーロッパの肉屋の店先に鹿が逆さづりにされて売られている写真や血を固めて作ったソーセージを見て、いろんな世界があるんだなぁと感銘を受けて以来、こういう話が好きなのだ。
この本のなかで、日本が昔から屠畜(屠殺)を蔑視している理由を仏教に求めているのだが、仏教だけではなく、神道の影響も大きいんだと思う。仏教にとって殺生は戒めだが、神道にとって血も死も穢れなのだ。日本人は江戸時代からこっち、価値観に関しては知らず知らずのうちに神道の影響を凄い受けていると思う。多分、相乗効果があったのだろう。
まぁ、ほとんどの人にとって一生他人事で済んでしまう話だと思うし、読んだからといって、動物の感謝するようになる訳でもないのだが、人間は利口な雑食動物であることを自覚をもって、世界にはいろんな食文化があることを理解できれば良いのではなかろうか。
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