昨日,メールで photo lib. の写真を使いたいという依頼がありましたので,どういう形で利用してもらうべきかを考えてみました。で,クリエイティブ・コモンズ(以下「CC」)に参加して,ライセンスの提示を行おうと思ったのですが,これが結構奥の深い話も絡んでくるようです。
というのも,CCは単にライセンスの標榜を行うだけではなく,RDFを使って「何に対してどのようなライセンスが設定されているかということ」が機械的に読み取れるようになっているのです。これは知りませんでした。
ですので,これをページ内に埋め込み必要があるのですが,いちいちコードを入力していたのでは生産性が悪化します。ですので,これを自動的にコード生成させる仕組みを設ける必要があるというところに発展します。
とりあえず写真とblogの文章にCCのライセンスについて検討してみよう。
面白かったのが,The Web Kanzaki の「クリエイティブ・コモンズのメタデータ」というページで,CCのRDFコードの挿入方法は好ましくないんじゃないかという意見があった点です(後述)。これは納得。
ですので,紹介されているいい方法で実現してみようかと思います。
xmlというのは,ユーザーの見えないところでどんどん普及していってますね。機械向けの情報が必須になってくると,人がそれを見なくても済む仕組みが必要になる。blogというツールはいつの間にか,するするとそういうことを浸透させているという点で,なかなか侮れない。
photo lib. のライセンスは「帰属 - 同一条件許諾 2.5」にすることにしました。この条件は素材を利用し改変しても構わないが著作権表示を行うことが条件であり,なおかつ改変後の素材についてもこのライセンスを引き継がなければならないという制約を設けています。なお,日本の法律に準拠したライセンスではなく一般と呼ばれるものを選択しました。
<!-- クリエイティブ・コモンズ・ライセンス -->
<a rel="license" href="http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5/"><img alt="クリエイティブ・コモンズ・ライセンス" border="0" src="http://creativecommons.org/images/public/somerights20.gif" /></a><br />
このworkは、<a rel="license" href="http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5/">クリエイティブ・コモンズ・ライセンス</a>の下でライセンスされています。
<!-- /クリエイティブ・コモンズ・ライセンス -->
<!--
<rdf:RDF xmlns="http://web.resource.org/cc/"
xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/"
xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#">
<Work rdf:about="">
<dc:title>OpenCage's photo</dc:title>
<dc:date>1968</dc:date>
<dc:description>taken by OpenCage</dc:description>
<dc:creator><Agent>
<dc:title>OpenCage</dc:title>
</Agent></dc:creator>
<dc:rights><Agent>
<dc:title>OpenCage</dc:title>
</Agent></dc:rights>
<dc:type rdf:resource="http://purl.org/dc/dcmitype/StillImage" />
<dc:source rdf:resource="http://opencage.info/pics/"/>
<license rdf:resource="http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5/" />
</Work>
<License rdf:about="http://creativecommons.org/licenses/by-sa/2.5/">
<permits rdf:resource="http://web.resource.org/cc/Reproduction" />
<permits rdf:resource="http://web.resource.org/cc/Distribution" />
<requires rdf:resource="http://web.resource.org/cc/Notice" />
<requires rdf:resource="http://web.resource.org/cc/Attribution" />
<permits rdf:resource="http://web.resource.org/cc/DerivativeWorks" />
<requires rdf:resource="http://web.resource.org/cc/ShareAlike" />
</License>
</rdf:RDF>
-->
このコードについて,先の The Web Kanzaki が疑問を呈しているのが,html内のライセンスの設置方法です。CCでは上記のようにコメント内にRDFを置く方法を提供しているのですが,コメントはあくまでも人間のためのものであって,メタデータの取り扱いとしては不適切なのではないかという指摘です。
このため,ヘッダー部に情報を記述する方法
<link rel="schema.CC" href="http://web.resource.org/cc/" />
<meta name="CC.license" content="http://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/1.0/" />
や,画像の<a>要素にrel属性(relation)を利用してメタデータを追加するという方法を提案されています。
<a rel="license" href="http://creativecommons.org/licenses/nc-sa/2.0/jp/">
<img alt="クリエイティブ・コモンズ・ライセンス"
src="http://creativecommons.org/images/public/somerights2.gif" />
</a>
前者の方法だとページ全体に関するライセンスとなるので画像だけにライセンスを設けたい場合や個別にライセンスを付加したいときにはちょっと使えないかなぁ。
後者はそのものずばりで,画像そのもののリンクに対して指定してしまえば個別に指定できる訳で現実的な方法かな。ただ,リンク対象になっていないとライセンスの定義ができないなぁ。
一番いいのは,img要素を拡張して,rel属性を追加することですね。これなら画像そのものに直接的にライセンスを定義できます。勝手に採用しようかな。
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