9月3日の午後1時から3時まで,阪急御影駅の北西,石屋川の東側で3つの古墳が発掘され,現地説明会が行われるというので行ってきました。Google Map 記者発表PDF,Googleによるテキストバージョン
マンション建築に伴う発掘調査だそうですので,公開が終わったあとは埋め戻して破壊されてしまうことになります。
今回の調査のポイントというのを「神戸市の埋蔵文化財」というサイトか引用しますと,
- 東灘区と灘区の境を流れる石屋川の東側、六甲山から伸びる丘陵先端部で古墳時代後期(約1,500年前)の古墳3基を確認。
- 1号墳(径約18mの円墳)からは埴輪片が出土し、2号墳(一辺6?8m の方墳)からは石製紡錘車、鎌状の鉄器が出土した。
- 奈良時代には古墳を削って掘立柱 建物を4棟造っており、眺望を意識した見晴らしの良い高台に生活空間が広がっていたことを知る上で貴重な発見。
ということがそうです。
古墳というと大きなものを想像してしまいますが,こじんまりとしたちょっとした丘という感じです。
まず一番大きな1号墳墓。
この古墳からは円筒埴輪の破片が出土しています。この埴輪の形状等から考えて古墳時代後期もものとされています。埴輪と一緒の奈良時代の土器が一緒に埋まっていたので,奈良時代に墳墓の一部を削って捨てたものではないかと思われるとのこと。
奈良時代はまだ陶器ではなく土器なんですね。
2号墳墓は小さな方形の古墳ですが盛土部分が削られていて,溝を元に復元した場所で,鎌と思われる鉄器と石製の紡錘車が出土しています。
出土品の鉄器と石製紡錘車
石製紡錘車というのは,真ん中の穴に木の棒を突き立て,独楽のように回しながら糸を紡ぐ装置です。ぐんま県埋蔵文化財調査事業団のページに図入りで解説があります。
石にけがかれた紋様が緻密で綺麗ですね。大したものです。
3号墳墓は調査区域外部に貫入しているので一部だけの露出です。
奈良時代から平安時代のものと思われる掘っ立て小屋跡もありました。見晴らしのいい場所に住んでたんでしょうね。
説明会に来られている方は様々な年齢層の方々でした。考古学ファンは結構居られるんですね。
御影北小学校の6年生のページに遺跡の見学会に行ったときのレポートがありました。→6年生のページTOP(名前の付け方から考えて将来無くなりそうな気がします。)
ちなみに,「神戸市の埋蔵文化財」というサイトは,教育委員会のサイトからリンクされていないので見つけるのが大変。住所から埋蔵文化財の存在の有無が確認できて便利そうなんですけどねぇ。
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