龍の造形が好きなのでJR西日本のポスターをみて,行きたいなぁと思ってました。ようやく念願かなって嬉しいです。場所は元町と云っても,JR元町駅から遠く離れた坂の上にありますので,阪急花隈駅から行くのが一番楽だと思います。
JRでという場合は地図(MapFan Web)を片手に15分くらい歩くことを覚悟することになります。元町から県庁まで上がるのであれば,神戸栄光教会,兵庫県公館などを併せて見るようにすればいいと思います。(南京町からはかなりシンドイです。)
さて,関帝廟ですが,かなり格好いいです。いろんな面で気に入りました。
特に本堂(関帝廟は寺でもあるとのこと。)の屋根の上の青白の龍がシビレます,以前は白一色だったそうなのですが,今の方が引き締まっていいですね。あと,大香炉の龍も格好よかった。
まず,正面玄関となる「山門」。著名な書家である于右任(ユ ヨーレン/1964没)の筆による扁額は風格たっぷりです。山門は幅が広く,その天井には極彩色の透かし彫りが設置されていて面白いです。本堂側には禅寺らしく「慈光普照」と書かれた額が飾られていて仏の慈悲の深さと広さを教えてくれます。
中に入ると「中門」です 。台湾檜の一刀彫の龍が有名な門です。扁額には「龍門」と書かれ,登龍門とも呼ばれているそうです。この彫り物は公式ページによると「
黄河龍門の鯉が龍になる故事になぞらえて」作られたものとのことです。柵に囲われて見えませんが,1柱に2匹の龍が巻きついています。多分下の方には鯉がいるということでしょう。
台湾で作ったというこの彫り物は流石に迫力満点。龍だけではなく,鳳凰や霊獣,仙人が門全体に所狭しとひしめき合っています。つぶさに見ていくと相当面白そうです。
中門の脇に居る狛犬が居るように見えますが,唐獅子ということで阿吽に対応していません。向かって右が雄で金運を,左が雌で子宝をという役割があるとのことです。今公式ページを読んで分かりました。残念。唐獅子は他に1組が本堂の左の壁際に居るのですが,これがなかなか可愛いです。
本堂前にある大香炉は,もともと鼎(肉炊き鍋)であったものを使っているとのことです。この香炉に飾り付けられた龍がとても格好いいです。素晴らしい。
香炉の右側にはたぶん死者にお金を送るための紙のお札を焼く場所があります。中国では死んでも金がかかるんですね。大変だ。
本堂は極彩色に飾られ,中を覗くと金ピカで,なかなか楽しい建物です。中央に関聖帝君像が鎮座され,周りには仏や他の神々が居られる神仏習合となっています。神の場なのであまり写真を撮るのを遠慮してしまいます。なので,本堂の天井にある飾り天龍を撮り損ねてます。
あと本堂で目を引くのが壁の透かし彫りです。なかなか綺麗です。本堂前の香炉(線香立て)にも凛々しい龍がいて嬉しい。
こじんまりした所ですが,個人的にはなかなか楽しめました。中国関係の雑学を仕入れているともっと楽しめそうです。
次に行くことがあれば,中門の彫刻をもう少しつぶさに見て見ようと思います。あと,本堂の飾り天龍というのを見ていないようなので,本堂内部をじっくりと観察してみよう。
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